皆さんがクラフトビール にハマった「きっかけのビール」はなんですか?

 自分がクラフトビールにハマったきっかけは何だっただろうか…?改めて振り返ってみました。皆さん、自分の「きっかけビール」を覚えていらっしゃいますか?

 私は、飲酒年齢に達した時からお酒全般が好きでした。何が1番好きなの?と聞かれても特別挙げられるものはなく、その日の気分やお料理に合わせてなんでも飲みます!ビールもワインも日本酒もウイスキーもみんな大好きです!どのお酒も詳しくはないけれど、どれも美味しく楽しく飲めます!という、ただの酒飲みでした。

 ビールが気になる存在になったきっかけは、エビスビールとジョエル・ロブションのコラボビールでした。おそらく、初めてコラボした年のものだと思います。友人とお花見に出かけるのに、初めて見る特別感のある赤い缶に惹かれてなんの気無しに買ってみたものでした。ビールを屋外で飲むには寒い日でしたが、ひと口飲んで衝撃が走りました。「なんて華やかな香りがするんだろう⁈」それは初めての感覚でした。新しい世界の扉がパァンと突然開きました。こんなに美味しいビールがあるんだ!と、私の中にインプットされた瞬間でした。しかし、期待して飲んだその翌年のジョエル・ロブションコラボのエビスビールでは、同じ感動は得られませんでした。

 その後私は「あんなビールをまた飲みたい!」という思いをぼんやりと抱き続けました。かといってまだクラフトビールの存在を知らなかったため、ビアスタイルなんて概念もなく、その美味しさの正体のヒントすらつかめないまま、幻のような、その香り豊かなビールを仄かに想い続けておりました。

 もともとオクトーバーフェストでドイツビールの存在を知ってはいたのですが、スタイルなどは意識して飲んだことはなく、華やかさとドイツビールは直接結びつかなかった様な気がします。そしてベルギービールウィークエンドで個性的なビールが世界には沢山あるのだと知りました。それからはさまざまなスタイルのビールを飲むたびに、それぞれの美味しさに感動を得られる事を知りました。やがて日本のクラフトビール にたどりつき、あの時の缶ビールよりも美味しいビールを数え切れないほど飲みました。探していた様な「とにかく華やかな香りが口の中に広がって、特別幸せな気分になれるビール」にもいくつも出会えました。もはやきっかけとなったビールの印象は薄れて、「華やかな香りがした」ということしか覚えていません。舌の記憶はあやふやで、今となってはビアスタイルすら謎です。調べれば、わかるのかもしれませんが、敢えて知らないままでもいいかなと思います。きっと、全く同じものを今飲めたとしても、あの時の、初めて出会った瞬間だからこその、衝撃的な感覚はもう得られないだろうから。

 私のビールの好みを決定付けたのは紛れもなくあのビール。大手ビール会社の作るビールをクラフトビールとは呼べないのかもしれませんが、それが入口となったのは確かです。ビアスタイルや使われているホップで、自分の好みの目星をつけられる様になった今でも、私はあの時の感覚を探し求めて、クラフトビールを飲み続けている様な気がします。

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